チラシをビリリっと破ってね おばちゃんは宝の地図を書いてくれた
街の薬屋さん
へとへとになった私を店の中に入れてくれたんだ
地震当日 下北沢の駅でことの重大さをつかめずに電車を待っていた
つながらない電話ではラチがあかず
とにかく店が心配で歩き出したのは1時間後のこと
折り紙つきの方向音痴をこんな時にも発揮してしまい
数人に道を聞きつつ2時間ほど歩いても 経堂は見えてこない
なんとなくあった流れも断ち切れ いきなりヒトが消えてしまったのだ
進む方向すら分からなくて 目の前に居てた女性に声をかけてみたら
これがいわゆるおばちゃんだった!
まぁいいから中に入んなさい と薬と化粧品の詰まった店に招かれ(散乱はしておらず)
それから地図を書いてくれたのだ
まず清水さんちを右に曲がんなさいね と鉛筆でゴシゴシ線をひいていく
そして気をつけなさいよっ!と真っ暗な道に送り出してくれたのだ
そのあったかい地図は迷うことなくパクチーハウスに通じており
無事にみなと合流できたのである
笑顔で元気でいてることは 意図せずしてまわりのパワーを引き出すよね
そんな存在になりたいもんです
今度 桜餅でももってお礼に行って来ようっと